WEB広告の種類と特徴を一覧で解説。目的別の選び方までわかる

2026.7.14

  • 広告

WEB広告を始めたくても、リスティング、ディスプレイ、SNS、動画と種類が多すぎて、自社にどれが合うのか分からない。広告担当になったばかりの方や、代理店に任せきりにしたくない方なら、一度はこの壁に突き当たります。WEB広告の種類ごとの特徴と費用、選び方の基準を押さえれば、自社に合う広告を自分で判断できます。

本記事では、WEB広告の主要な種類と特徴を一覧で整理し、課金方式や目的別の選び方までを解説します。あわせて、反応が伸び悩むバナー広告の課題と、それを解決する次世代フォーマットも紹介します。

なお本記事は、没入型の360度バナー広告サービス「Smart 360° Lab.」を運営する株式会社THO Media&Solutions(THO M&S)の知見をもとに整理しています。THO M&Sは、UI/UX設計からWEB制作、広告運用までをワンストップで手がけるデジタルプロダクションです。静止画では伝えきれない商材の魅力を、クリエイティブ制作で届けます。広告の反応率に悩む企業を支援しています。

参考:株式会社THO Media&Solutions

WEB広告とは?種類を理解する前の基礎知識

WEB広告とは、検索エンジン・SNS・WEBサイト・動画プラットフォームなど、インターネット上に配信される広告の総称です。テレビや新聞といった従来のメディアと違い、細かくターゲティングでき、効果も測定できる点が大きな特徴です。まずは種類を比較する前に、WEB広告ならではの強みを押さえておきましょう。

マスメディア広告との違い

WEB広告とマスメディア広告(テレビ・新聞・雑誌・ラジオの4媒体)の違いは、大きく3つに整理できます。1つ目はターゲティングの精度です。年齢・性別・地域・興味関心など、届けたい相手を細かく絞り込めます。2つ目は効果測定のしやすさです。表示回数やクリック数、購入数までを数値で追え、配信しながら改善できます。3つ目は予算の柔軟さで、数千円の少額からでも出稿できます。

不特定多数へ一斉に届けるマスメディア広告に対し、WEB広告は「狙った相手に、測りながら、小さく始められる」点で性格が異なります。この違いを押さえておけば、種類選びの判断にも直結します。

WEB広告が選ばれる理由

WEB広告が選ばれる背景には、市場そのものの急拡大があります。電通の調査によると、2025年のインターネット広告費は4兆459億円に達し、総広告費に占める割合は50.2%と、初めて過半数を超えました。

参考:2025年 日本の広告費|電通

なかでも伸びが大きいのが動画広告です。同調査では動画広告費が1兆275億円(前年比121.8%)と、初めて1兆円を突破しました。スマートフォンの普及と通信環境が向上し、ユーザーは日常的に動画やSNSへ接するようになりました。これが市場の成長を後押ししています。広告主にとってWEB広告は、もはや選択肢の1つではなく、販促の主軸へと移りました。

WEB広告の代表的な6種類と特徴

WEB広告は「どこに」「どんな形式で」表示するかによって、10種類以上に分けられます。ここでは多くの企業が最初に検討する代表的な6種類を取り上げ、それぞれの仕組みと向いている目的を整理します。自社の課題に近いものから読み進めてください。

リスティング広告(検索連動型広告)

リスティング広告とは、ユーザーが検索したキーワードに連動して、検索結果の上部に表示されるテキスト広告です。「東京 賃貸」と検索した人に不動産の広告を出すように、すでにニーズが明確な層へ直接アプローチできます。クリックされて初めて費用が発生するクリック課金(CPC:クリック1回ごとに課金される方式)が基本です。

強みは、購買や問い合わせに近い「今すぐ客」へ届けられる点にあります。検索連動型広告の平均クリック率は全業種平均で6.42%(2024年)とされ、ディスプレイ広告より大幅に高い水準です。

参考:Google Ads Benchmarks 2024|WordStream

不動産・保険・士業・BtoB(企業間取引)など、検討の入り口で能動的に検索される商材と相性のよいフォーマットです。

ディスプレイ広告(バナー広告)

ディスプレイ広告とは、WEBサイトやアプリの広告枠に表示される画像・動画形式の広告です。バナー広告とも呼ばれ、静止画やアニメーション、短い動画などの形式があります。まだ商品を知らない潜在層に幅広くリーチできるため、認知拡大に向いています。

一方で、クリック率は決して高くありません。Googleディスプレイ広告の平均クリック率はおよそ0.46%とされ、静止画バナーに限ればさらに低くなります。

参考:Display Advertising Benchmarks 2026|Digital Applied

つまりディスプレイ広告は「広く浅く届ける」性格が強く、すぐの成果より、長期的な認知づくりに効くフォーマットです。このクリック率の低さは後ほど詳しく取り上げます。

SNS広告

SNS広告とは、LINE・Instagram・X(旧Twitter)・TikTok・Facebookなどのプラットフォーム上に配信される広告です。各SNSの利用者属性データを使い、興味関心や行動にあわせて精度高くターゲティングできます。フィードやストーリーズに自然になじむため、ユーザーに受け入れられやすい点も特徴です。

媒体ごとに利用者層が異なるため、商材に合った選択が欠かせません。主要SNSの傾向は次のとおりです。

SNS

主な利用者層

相性のよい商材

LINE

全年代・国内最大規模

地域ビジネス・販促・再来店促進

Instagram

20〜40代女性中心

アパレル・化粧品・飲食・旅行

X(旧Twitter)

10〜30代・拡散力が高い

エンタメ・キャンペーン・話題化

TikTok

10〜20代

若年層向け商品・ショート動画訴求

Facebook

30〜50代ビジネス層

BtoB・採用・高単価商材

エンゲージメント(いいね・保存・シェアなどの反応)を起点に課金するメニューもあり、ファンづくりや関係構築に向いています。

動画広告

動画広告とは、YouTube・TikTok・Instagramリールなどで配信される動画形式の広告です。音と映像で短時間に多くの情報を伝えられるため、商品の使用シーンや世界観をそのまま届けられます。視聴されて初めて課金される動画視聴課金(CPV:動画が一定時間再生されるごとに課金される方式)が代表的です。

前述のとおり動画広告費は1兆円を超え、WEB広告のなかでも成長が際立つ領域です。とくに縦型のショート動画は、スマートフォンの全画面で再生されるため没入感が高く、若年層への訴求で存在感を増しています。観光・宿泊・自動車など、映像で魅力が伝わる商材ほど効果を発揮します。

リターゲティング広告(リマーケティング)

リターゲティング広告とは、一度サイトを訪れたユーザーを追いかけ、再びアプローチする広告です。商品ページを見たまま離脱した人に、別のサイトで同じ商品の広告を表示するイメージです。すでに興味を示した相手へ働きかけるため、新規配信よりも購入や問い合わせにつながりやすくなります。

カゴ落ち(購入手前での離脱)対策や、検討期間の長い高単価商材との相性が良好です。ただし、同じ広告を何度も表示しすぎると、しつこい印象を与えかねません。表示回数の上限を設けるなど、配信頻度の調整が成果を左右します。

その他のWEB広告

代表的な5種類以外にも、目的に応じて使い分けたいフォーマットがあります。主なものを一覧で整理します。

種類

特徴

主な課金方式

アフィリエイト広告

成果が出たぶんだけ費用が発生する成果報酬型

CPA(成果ごと)

ネイティブ広告

記事やコンテンツになじませて自然に見せる

CPC・CPM

記事広告(タイアップ)

メディアに記事として掲載し信頼性を借りる

掲載期間保証

純広告

特定媒体の広告枠を期間で買い切る

期間保証(CPD)

メール広告

メルマガ内に掲載し既存接点へ届ける

配信数・期間

デジタル音声広告

音声配信サービスの合間に流す

CPM

それぞれ得意な場面が異なります。まずは代表的な5種類で土台を固め、補完的にこれらを組み合わせると、施策の幅が広がります。

WEB広告の課金方式と費用相場

WEB広告の費用は「何を起点に課金するか」で大きく変わります。同じ予算でも、クリック重視か表示重視かで成果の出方が変わるため、課金方式の理解は種類選びと同じくらい重要です。代表的な方式と、費用感の目安を押さえておきましょう。

主な課金方式

WEB広告の課金方式は、目的に応じて使い分けます。主な6方式を整理します。

課金方式

略称

課金のタイミング

主な対象広告

クリック課金

CPC

広告がクリックされるごと

リスティング・ディスプレイ

インプレッション課金

CPM

1,000回表示されるごと

ディスプレイ・動画

成果報酬課金

CPA

購入・申込などの成果ごと

アフィリエイト

動画視聴課金

CPV

動画が視聴されるごと

動画広告

エンゲージメント課金

CPE

いいね・シェアなどの反応ごと

SNS広告

期間保証型

CPD

掲載期間で固定

純広告

成果を直接重視するならクリック課金や成果報酬課金、まず多くの人に見てもらいたいならインプレッション課金、というように、目的から逆算して選べば、予算の無駄を抑えられます。

種類別の費用相場の目安

WEB広告は少額から始められますが、種類によって相場感は異なります。一般的な目安は次のとおりです。なお相場は媒体や時期、競合状況で変動するため、出稿前に各媒体の最新情報を確認してください。

種類

月額予算の目安

課金の起点

リスティング広告

20万〜50万円程度

クリック

ディスプレイ広告

20万〜50万円程度

表示・クリック

SNS広告

10万〜30万円程度

表示・クリック・反応

動画広告

30万〜100万円程度

視聴・表示

少額でテストし、反応を見ながら予算を配分し直す進め方が基本です。最初から大きく張るのではなく、小さく始めて勝ち筋を見極めましょう。

目的とターゲットで決めるWEB広告の選び方

WEB広告の種類を選ぶ基準は、「目的(認知か、コンバージョンか)」と「ターゲット(潜在層か、顕在層か)」の2軸です。この2つを軸に置くと、数ある種類のなかから自社に合うものを絞り込めます。目的別・業種別に、適した広告を整理します。

認知拡大・ブランディングが目的なら

まだ商品を知らない潜在層に広く届けたいなら、ディスプレイ広告・SNS広告・動画広告が向いています。いずれも表示回数を起点に多くの人へリーチでき、ブランドの世界観や第一印象を伝えるのに適しています。とくに動画広告は、短時間で感情に訴えられるため、商材の魅力を印象づけたい場面で力を発揮します。

この段階では、すぐの成果より「どれだけ多くの人の記憶に残せるか」を指標にしましょう。

購買・問い合わせの獲得が目的なら

すでに購入や問い合わせを検討している顕在層へ届けたいなら、リスティング広告とリターゲティング広告が中心になります。リスティング広告は、検索という能動的な行動を起点に「探している人」へ直接アプローチできます。リターゲティング広告は、一度接点を持った人の検討を後押しします。

成果に近い層へ絞って配信するため、限られた予算でもコンバージョン(購入・申込などの成果)を積み上げやすくなります。

業種別おすすめの組み合わせ

実際には1種類に絞るより、複数を組み合わせるほうが成果を出しやすくなります。業種ごとの相性を一覧で整理します。

業種・商材

第一選択

補完する広告

不動産

リスティング広告

ディスプレイ・リターゲティング

観光・宿泊

動画広告

SNS・ディスプレイ

ECショップ

SNS広告

リターゲティング・動画

BtoB・士業

リスティング広告

ネイティブ・リターゲティング

飲食・店舗

SNS広告

リスティング(地域指定)

顕在層をリスティングで刈り取りつつ、認知をディスプレイやSNSで広げる。この「攻めと守り」の組み合わせが、多くの業種で成果の出る基本形です。

バナー広告の課題と次世代フォーマットへの移行

ここまで種類と選び方を見てきましたが、最後に多くの広告主が直面する課題に触れておきます。認知拡大に有効なバナー広告ですが、近年は「見られない・クリックされない」という壁が業界共通の悩みになっています。その背景と、課題を乗り越える新しいフォーマットを解説します。

バナーブラインドネスとは

バナーブラインドネスとは、ユーザーがバナー広告を無意識のうちに視界から除外し、見なくなる現象です。WEBサイトを使い慣れた人ほど「この位置は広告だ」と学習し、自然と目を向けなくなります。

この傾向を示す調査として、ComScore社のデータがよく引用されます。同社の調査では、1か月間にバナー広告を一度もクリックしないユーザーが84%にのぼり、全クリックの67%はわずか4%のヘビークリッカーが占めていました。

参考:深刻なバナー・ブラインドネス問題を解決する手段となるか|MarkeZine

このComScoreのデータは2009年のものですが、その後もバナーブラインドネスは続いています。Nielsen Norman Groupが2018年に行ったアイトラッキング調査では、ページ面積の25%を占める右側の広告枠に注がれた視線はわずか0.8%にとどまりました。

参考:Banner Blindness Revisited: Users Dodge Ads on Mobile and Desktop|Nielsen Norman Group

広告量がさらに増えた現在、多くの企業が「バナーの反応が落ちている」と感じる背景には、こうしたユーザー側の慣れがあります。

静止画バナーのクリック率が伸びない理由

数字の面でも、静止画バナーの厳しさははっきり表れています。先に触れたとおり、ディスプレイ広告の平均クリック率はおよそ0.46%で、静止画バナーではさらに下がります。検索連動型広告の6%台と比べると、その差は歴然です。

理由はシンプルで、静止画は一瞬で情報を伝えきれず、ユーザーの手を止めるきっかけをつくりにくいためです。動きも操作もない広告は、見慣れた景色に溶け込み、そのまま読み飛ばされてしまいます。「費用は払っているのに反応がない」という悩みの多くは、フォーマットそのものの限界に原因があります。

リッチメディア広告・インタラクティブ広告が選ばれる理由

この課題への打ち手として注目されているのが、ユーザーが操作して楽しめるリッチメディア広告やインタラクティブ広告です。動きや操作を加えることで、ユーザーの手を止め、広告に関わる時間を生み出します。

効果はデータにも表れています。前掲のベンチマーク調査では、リッチメディア広告の平均クリック率は1.84%と、静止画バナーのおよそ4倍に達しました。Amazon Adsの調査でも、インタラクティブ機能のある広告はブランド認知を30%、購買意図を28%高め、回答者の80%が「インタラクティブ広告を見ると行動を起こす」と答えています。

参考:インタラクティブ広告でフルファネルにインパクトを与えるためのガイド|Amazon Ads

「見られない」を「思わず触りたくなる」へ変える。これが、新しいフォーマットがバナーの課題を乗り越える理由です。

商材を体験させる360度バナー広告

リッチメディア広告のなかでも、商材を「体験」させる力に長けているのが360度バナー広告です。ユーザーが指で回転させて商品をあらゆる角度から見られるため、静止画では伝わらない質感や空間そのものを届けられます。広告を「見せられるもの」から「自分で動かすもの」へ変える点が、最大の魅力です。

静止画・動画・360度バナーの違いを整理すると、次のようになります。

フォーマット

ユーザーの関わり方

得意なこと

静止画バナー

受け身で見るだけ

低コストでの広範囲リーチ

動画広告

受け身で視聴する

感情やストーリーの訴求

360度バナー

自分で操作して見る

商材の質感・空間の体験

360度バナー広告は、不動産・観光施設・ホテル・ECなど、空間や立体感が魅力を左右する商材でとくに力を発揮します。物件の内装や客室、商品の細部を自分の操作で確かめられるため、購入前の不安を減らし、検討を後押しします。

こうした没入型のバナー広告を手軽に導入できるのが、THO M&Sが運営する「Smart 360° Lab.」です。動画制作のような大がかりな工程をかけず、360度画像を用意するだけで、静止画コストに近い負担で没入体験を届けられます。バナー広告の反応に課題を感じているなら、解決策の1つとして検討する価値があります。

関連サービス:没入感・新感覚|触れる広告バナー|Smart 360° Lab.

まとめ:WEB広告の種類を理解し目的に合う手法を選ぶ

WEB広告は種類によって、仕組み・費用・得意な場面が大きく異なります。本記事の要点を整理します。

選ぶ基準は「目的(認知かコンバージョンか)」と「ターゲット(潜在層か顕在層か)」の2軸です。この2軸で候補を絞り込み、課金方式と費用相場を理解したうえで、少額からテストして予算を配分し直す進め方が基本です。1種類に絞らず、顕在層を刈り取るリスティングと、潜在層へ広げるディスプレイやSNSを攻めと守りで組み合わせると、成果につながりやすくなります。

そのうえで、バナー広告の反応が落ちていると感じるなら、リッチメディアや360度バナーといった次世代フォーマットの活用が有効です。とくに商材の質感や空間を伝えたい業種では、ユーザーが主体的に操作できる360度バナー広告なら、静止画の限界を超えられます。まずはSmart 360° Lab.の資料で、自社商材にどう活かせるかを確かめてみてください。

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